【流通】MSP登場!
や: 昨日話した通り
今、SCMの中で、小売は「安売り」というジャンルでしか
機能的な役割を果たせないで要る
あ: そういったノウハウを中心に差別化を図ってきましたから
や: ―――で、今注目されているのが
MSPという機能を果たすプレーヤーの登場だよ!
あ: MSP?
なんですか、それ?
何かの略語???
・ 小売業の優位性の構築 |
や: MSPとはマーケティング・サービス・プロバイダーなんだよ
あ: 何かASPみたい ・ ・ ・
や: さっき言ったように「安売り」っていう
従来型の小売の優位性って
主たるものとして地理的条件によるものが大きいんだよね
あ: 地理的条件?
や: 例えば ――――
いくら安い店を発見したって言っても
北海道の人が大阪の店の醤油を買いにいけないよね
あ: つまり地域性の強い業態って事ですね
や: 最寄りの商品を買いに行くよね!
継続的な消費活動として買う店を決めるのに
一番安いのはどこなのか?
チラシをチェックしたり・ ・ ・
様々な情報をもとに決めているよね
あ: 小売も特売を行なったり・ ・ ・
競争が激しくなってきています
や: 地理的条件の優位性を活かす為において
まわりにどんな人が住んでいるのか?
どういう商品をどのように売ればいいのか?
これらを調査し、従来型の小売業の代わりに
答えを導き出すのがMSPの役割なんだよ
あ: マーケティングのアウトソーシングですね
や: そうかもしれないし・ ・ ・
そーでもないかもしれないし・ ・ ・
マーケティングっていうけども
一体誰に対してのものなのか?重要なんだよ
例えば、外資系企業や
全国的なチェーンオペレーションを行なっている企業の場合
「日本人」に対してのマーケティングが必要だろうし
「あるある大辞典」で紹介された商品を
翌日から店頭に並べるマーケティングだとか・ ・ ・
あ: いろんな切り口があるんですね
や: 今、POSからいろんな情報を収集できるんだけど
例えば「西宮市ではこんなものが売れた」だけじゃなくって
西宮市って一体どんな街なのか?
競合他社の状況は? 天候は?・ ・ ・ などなど
膨大なデータによるマーケティングが必要な訳でしょ
あ: こうした活動って今の小売業が取り組んでますよね
や: ここからが問題なんだよ
収集した膨大なデータから
それぞれ答えをどのように出すのか?なんだよ
あ: えっ?
でも、今はいろんなソフトが出ていますから
答えって出るんじゃないですか?
や: そう簡単なものじゃないんだよ
そうしたソフトを手に入れるだけだったら
ASPのサービスを受ければいいんだよ
MSPはその膨大なデータを利用して
答えを出してくれて
実際のアクションまで行なうと考えられるよね
あ: 自分で答えを見出せないでいる小売業にとって
非常に頼りになる機能を果たしてくれるんですね!
MSPって!
や: 例えば小売業自ら料理教室を開催して
その教室で使った素材を用意しておいたり
商品毎の値段を掲載しているチラシを変更して
その素材がなぜ体に良いのか を大きくアピールするとか・ ・ ・
今のスーパーのバイヤーでは
こうした事までを考えていくのが難しくなってきてるんじゃないかな
あ: 今のバイヤーでは無理って事ですか?
や: 全国的な小売業の優位性でもあるチェーンオペレーション・ ・ ・ @
そしてエリアオペレーション・ ・ ・ A
その他・ ・ ・ B
これらをどう融合させたらベターなのか?
とても難しいんだけどね
例えば今強い小売って考えた場合
エリアマーケティングって強いみたいだね
大阪の万代百貨店のエリアマーケティングが素晴らしいらしいよ
ある外資系企業のトップが言ってたんだけど
大阪で生き残っていける小売業は
万代百貨店だって!
商品の調達方法、品揃え、広告(TV、チラシ)・ ・ ・
この答えを流通の機能としてMSPが出してくれて
どんなアクションを起こせばいいのか教えてくれるんだよ!
あ: 小売業にとって非常に心強い存在になってくかもしれませんね
や: 今の小売業を流通構造の一つの役割として考えた場合
分断されたSCMを合体させる潤滑油のような存在かもね
PB商品なんてこれからは
何でも作れるようになる率が高いし
全国的なチェーンオペレーションを行なっている企業でも
自分の店舗エリアだけで販売したりね
あ: その辺りが難しいんでしょうけど・ ・ ・
特に今は時代の変化も早いですから
や: ITを駆使した新しい時代の流通になっていく中で
このMSPは注目ですよ!
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『三菱商事 MSPサービスを開始』
三菱商事はMSP(マーケティングサービスプロバイダー)事業会社であるカスタマー・コミュニケーションズに出資参画し、同社の開発した顧客分析ツールによるマーケティングサービスを小売店に対して行なう。小売店は、本サービスを利用することで、低コストで効率的に作成された販売促進プログラムによる顧客へのアプローチが可能となり、顧客の囲い込みや利用促進を図れ、売上高増加に結びつけることが可能。
※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です
投稿者:gotsuat 13:16| 流通