2002年11月13日
【物流】大日本印刷、ICタグを使ったSCM実験に着手
大日本印刷は、無線で読み取り機と情報をやりとりするICタグ(札)を使った物流管理実験を、サン・マイクロシステムズなどと共同で、近く始めると発表した。輸送用の箱にタグを取り付けることで、製品の現在位置をリアルタイムで把握することができ、製造したラインの追跡も容易になることから、SCM(サプライチェーン・マネジメント)の構築に役立てるとしている。
実験場所は、大日印がPETボトルの成形前の素材であるプリフォームを生産している柏工場。ICタグ関連システムを大日印が、サーバーやソフトなどをサンが担当する。同工場は、プリフォームのユーザーである飲料メーカーとの間の輸送に専用の箱を使っており、一つの箱に、単一の生産ラインで同じ材料を使って製造された4,000本以上のプリフォームが入る。実験ではこの箱に、ICタグを取り付ける予定。ICタグは無線で情報をやりとりが可能で、搬送経路にアンテナを置くことで箱の現在位置を常時確認できる。どのラインで製造したのかを知りたい場合は、WEB上で簡単に検索できるしくみになっている。
実験の期間は一年間ほどを予定しており、大日印はこれらの実験結果を踏まえ、ユーザーである飲料メーカーに生産管理データをリアルタイムで公開し、受注した製品の生産状況、納品した製品の製造年月日や製造ロット、製品の検査状況などを飲料メーカーが把握できるシステムを開発する。同時に自社のSCMの構築に活用する考え。
※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です
投稿者:gotsuat 13:09| 荷主企業