2021年05月21日
【環 境】日通 発泡スチロールを使用した新素材パレットを開発
日本通運は発泡スチロール(EPS)を使用した新素材の輸送用パレット「NEX−SOLUTION e−light pallet / e−light pallet PLUS」を開発し、新たな輸送サービスとして2021年4月から販売開始した。
このパレットは、軽量性・耐水性に加えて、国際輸送で求められる強度を追求した発泡スチロールからなる新素材を使用し、トーホー工業と共同で開発した。
新素材パレットは、作業スタッフが手に持って搬送できるほど軽量のため、作業負担の軽減が見込まれる。また耐水性にも優れ、貨物輸送中の水濡れ、湿気によるダメージリスクを軽減する。また、冷蔵・冷凍庫での使用も可能である。水・湿気に強く、輸送中にパレットにカビが発生する心配がない。温度・湿度管理の難しい輸送にも適している。
素材のイメージを覆す高い強度で、e−light palletの耐荷重は通常強度(発泡倍率(※1)60倍)で約460kg、特殊なシートをラミネート加工することによりさらに強度を増したe−light pallet PLUSでは、最大約1230kgまで対応可能となっている。
発泡スチロール(EPS)はプラスチックの一種であるポリスチレンの粒を発泡させ成形しているので、一般的なプラスチック製パレットと比較し、石油使用量を大幅に抑えられる(※2)。また完全燃焼した場合でも炭酸ガスと水のみの排出となり、環境への負荷が少ないパレットとなっている。
特に航空輸送での利用にメリットが大きい商品だが、あらゆる輸送モードで利用可能。従来の木製・プラスチック製・紙(段ボール)製パレットに加わる選択肢として、顧客の抱える輸送課題に新たな側面から応えていく。
※1 発泡倍率
プラスチック系発泡素材の用語で、低倍率(高密度)であれば、重く固い仕上がりになり、高倍率(低密度)であれば、軽く柔らかい仕上がりになる
※2 原料のポリスチレンの粒(ビーズ)を50倍前後に膨らませた場合、98%が空気で構成され、石油由来の原料はわずか2%程度
※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です
投稿者:gotsuat 09:25| 物流会社の取り組み【機関】