2016年05月16日
【知 識】ライオン・スペシャリティ・ケミカルズと大林組 シールド工事用高性能起泡剤を共同開発
ライオン・スペシャリティ・ケミカルズと大林組は、高発泡性能・低環境負荷型の気泡シールド工法用起泡剤「レオフォームOL−10」を共同開発した。
気泡シールド工法は、切羽に微細なシェービングクリーム状の気泡を注入しながら地山を掘削する工法で、大林組が中心となって開発した。同工法は粘性土から砂質土・礫質土に至る地質の変化への適応性が高く、気泡生成設備がコンパクトでトンネル坑内に設置可能であることから、掘削断面の大小に関わらず、さまざまなシールド工事に適用されている。近年は、掘削土質が複雑に変化する長距離・大断面トンネルにおいて採用実績が増えているが、掘進作業の効率化に向けた起泡剤の高性能化や使用量の低減などが課題となっている。今回、両社が共同開発した「レオフォームOL−10」は、従来に比べ少量でありながら、高粘性の気泡を安定的に生成できる。主成分には、環境への負荷が小さい界面活性剤(※)を使用している。
ライオン・スペシャリティ・ケミカルズと大林組は、各地で計画されている長距離・大断面トンネル工事など、さまざまなシールド工事を対象に「レオフォームOL−10」を提案していく。
※ 界面活性剤
水の表面張力を低下させることで、気泡の生成を容易にする材料。家庭などで使う各種洗剤の主成分として使用されている
※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です
投稿者:gotsuat 09:35| 知識