2012年07月11日
【流通】NICTと富士通 視覚障がい者歩行支援システムの技術開発
情報通信研究機構(NICT)と富士通は共同で、「UWB(※)測位システム」と「スマートフォン」を組み合わせた「視覚障がい者歩行支援システム」の技術を開発した。同システムは、GPSを利用できない屋内でも位置情報をリアルタイムに特定し、目的の場所への方向や距離を音声で案内し、視覚障がい者の歩行を支援する。
現在、視覚障がい者向けにGPS機能を備えた携帯端末を用いて目的地までの道を音声案内するシステムの開発が進められている。しかし、GPSは屋内環境では利用できないという欠点があるため、NICTと富士通は屋内測位で高い精度を発揮している「UWB測位システム」が、数十センチの精度かつリアルタイムな情報が求められる視覚障がい者の移動支援に適すると考え、今回の研究開発を実施した。
「視覚障がい者歩行支援システム」によって、視覚障がい者の不便が解消されるだけでなく、健常者の移動時の安全性向上や、屋内案内サービスへの応用も期待できるとして、今後の歩行支援に関する研究開発が大きく前進することが期待される。
※ UWB(Ultra Wide Band)
非常に広い周波数帯域幅にわたって電力を拡散させ、低い電力密度をもって通信及び測距測位を行う無線技術
※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です
投稿者:gotsuat 10:40| 流通